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大型免許の取得には数十万円かかります。「補助金は使えないの?」という疑問に、個人で使える国の給付金、会社が使える助成金、トラック協会や県の制度を、公的機関と教習所の公式情報をもとに整理しました。2026年10月3日時点で確認した内容です。
この記事の結論
- 自分で払う人は、国の「教育訓練給付金」。雇用保険の加入期間などの条件を満たせば、対象経費の20%(上限10万円)が戻る。特定一般教育訓練の講座なら40%(上限20万円)、条件つきで50%(上限25万円)
- 会社が払う場合、個人の教育訓練給付金は対象外。会社側が「人材開発支援助成金」を使えることがある(訓練開始の1か月前までに計画届が必要)
- 運送会社の従業員なら、トラック協会や県の制度もある。例:北海道トラック協会(大型 上限10万円)、神奈川県の奨励金(大型 上限15万円)
- どれも「受講する前」の手続きや条件確認が必要。教習所に申し込む前に確認しておく
誰がどの制度を使える?早見表
| 費用を払う人 | 使える制度 | 申請する人 | もらえる額の目安 |
|---|---|---|---|
| 自分(個人) | 教育訓練給付金(一般・特定一般) | 本人(ハローワーク) | 一般:20%(上限10万円) 特定一般:40%(上限20万円)、条件つきで50%(上限25万円) |
| 会社 | 人材開発支援助成金 | 会社(都道府県労働局) | 訓練経費や賃金の一部(コース・会社の規模で異なる) |
| 運送会社(協会の会員など) | トラック協会の助成金 | 会社(各都道府県のトラック協会) | 例:北海道トラック協会は大型 上限10万円 |
| 運送会社(県内の事業者) | 県の奨励金 | 会社(県) | 例:神奈川県は大型 上限15万円 |
個人で使える「教育訓練給付金」
厚生労働大臣が指定した講座を受けて修了すると、払った費用の一部がハローワークから支給される制度です。大型・中型・準中型・けん引・大型特殊などの免許の教習が、指定講座になっている教習所があります。
給付率と上限
| 種類 | 給付額 |
|---|---|
| 一般教育訓練 | 教育訓練経費の20%(上限10万円) |
| 特定一般教育訓練 | 教育訓練経費の40%(上限20万円)。資格を取って修了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇用された場合は50%(上限25万円) |
出典:厚生労働省「教育訓練給付制度」(2026年10月3日確認)
受け取れる人の条件
- 受講開始日に、雇用保険に加入していた期間が3年以上あること(初めて教育訓練給付を受ける人は1年以上)
- 仕事を辞めた人は、離職日の翌日から受講開始日までが1年以内であること
- 受講開始日の前日から3年以内に教育訓練給付金を受けていないこと
出典:ハローワークインターネットサービス「教育訓練給付制度」
注意点
- 会社が費用を負担する場合は対象外です
- 検定料・写真代などの諸費用は、給付の対象となる「教育訓練経費」に含まれません(遠鉄自動車学校グループの案内)
- 特定一般教育訓練は、受講前にハローワークでのキャリアコンサルティングと受給資格の確認が必要です
- 支給申請は、修了日の翌日から1か月以内にハローワークで行います
- どの教習所・どの講座でも使えるわけではありません。通う教習所の講座が指定講座かを確認しましょう
計算例:給付の対象になる経費が20万円なら、一般教育訓練で4万円(20%)が戻ります。
申し込みから受け取りまでの流れ
- ハローワークで、自分が給付金の対象か(支給要件)を確認する
- 指定講座のある教習所に申し込む(特定一般教育訓練は、事前のキャリアコンサルティングと受給資格の確認も)
- 教習を受けて卒業する
- 修了日の翌日から1か月以内に、ハローワークで支給申請する
- 審査のあと、給付金が支給される
給付金が使える合宿の例(遠鉄自動車学校グループ)
| 種類 | 対象の合宿講座 |
|---|---|
| 一般教育訓練 | 大型・中型・準中型・けん引・大型特殊 |
| 特定一般教育訓練 | 大型+けん引のセット、普通二種AT |
出典:遠鉄自動車学校グループ「大型・中型免許合宿」公式サイト(教育訓練給付金制度)。実施校は講座ごとに異なります。
仕事で大型・中型免許が必要なら「大型・中型免許合宿」(遠鉄自動車学校グループ)
- 大型・中型・準中型・けん引・大型特殊・二種に対応(静岡県内6校)
- 中型免許を持っていれば、大型免許は約8日(公式サイトの案内)
- 朝・昼・夕の食事込み。交通費は新幹線自由席の範囲で支給
- 大型・中型などは一般教育訓練給付金の対象講座あり(条件あり)
会社が使える「人材開発支援助成金」
会社が従業員に業務に必要な訓練を受けさせたとき、訓練の経費や訓練中の賃金の一部を国が助成する制度です。教習所の中には、大型・中型・準中型・けん引・大型特殊・二種免許の取得にこの助成金の活用を案内しているところがあります(遠鉄自動車学校グループなど)。
- 申請するのは会社。事業内職業能力開発計画を作り、訓練開始の前に計画届を都道府県労働局へ提出します(厚生労働省の資料では訓練開始日の6か月前から1か月前まで)
- 業務に直接関係する訓練であることが必要です
- 訓練が終わったら、期限内に支給申請します(遠鉄グループの案内では終了日から2か月以内)
助成率や助成額はコースや会社の規模で変わり、年度ごとに見直されます。くわしくは都道府県労働局に確認しましょう。
出典:厚生労働省「人材開発支援助成金の制度概要」、遠鉄自動車学校グループ「企業担当者の方へ 人材開発支援助成金制度」
運送会社の従業員なら:トラック協会の助成金
都道府県のトラック協会には、会員の運送会社が従業員に免許を取らせる費用を助成する制度があります。例として、北海道トラック協会の「運転免許取得等支援助成金」(令和8年3月20日〜令和9年3月19日が対象期間)を紹介します。
| 免許 | 助成額(上限) |
|---|---|
| 大型自動車免許 | 100,000円 |
| 中型自動車免許 | 50,000円 |
| 準中型自動車免許 | 50,000円 |
| けん引免許 | 50,000円 |
| フォークリフト | 5,000円 |
| 受験資格特例教習 | 教習料金の3分の1(上限100,000円) |
- 対象は協会の会員(会費の未納がないことなど)
- 会員が教習所などに支払った金額が対象で、従業員の個人負担分は対象外です
出典:北海道トラック協会「運転免許取得等支援助成金」(2026年10月3日確認)
ほかの都道府県でもトラック協会が同じような制度を設けていることがあります。勤め先が加入しているトラック協会に確認しましょう。
県の制度:神奈川県の例
県が運送事業者向けに奨励金を出している例もあります。神奈川県の「令和8年度 神奈川県大型等運転免許取得促進奨励金」は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 県内に本店がある法人、または県内に主たる事業所がある個人事業主の中小貨物自動車運送事業者(事業用貨物自動車を5両以上保有)の従業員の免許取得 |
| 対象免許と上限額 | 大型一種:従業員1人あたり上限15万円(従前の所持免許が中型一種・二種以外の場合)、中型一種:上限9万円、準中型一種:上限5万円、けん引免許も対象 |
| 申請期間 | 令和8年4月27日〜令和9年2月12日 |
出典:神奈川県「令和8年度神奈川県大型等運転免許取得促進奨励金について」(2026年10月3日確認)
よくある質問
Q. 個人で大型免許を取る場合に使える補助金は?
A. 雇用保険の加入期間などの条件を満たせば、国の教育訓練給付金が使えます(一般は20%・上限10万円)。トラック協会や県の制度は、基本的に運送会社(事業者)向けです。
Q. 仕事を辞めていても給付金はもらえる?
A. 離職日の翌日から受講開始日までが1年以内で、雇用保険の加入期間などの条件を満たしていれば対象になります。
Q. 会社に費用を出してもらった場合、自分で給付金も申請できる?
A. 会社が費用を負担する場合、個人向けの教育訓練給付金は対象外です。会社側が人材開発支援助成金などを使えるか、会社の担当者に確認しましょう。
Q. 給付金はいつもらえる?
A. 教習を修了してから申請し、審査のあとに支給されます。教習所への支払いはいったん全額自分で行う必要があります。
まとめ
大型免許の費用を抑える方法は、「誰が払うか」で変わります。自分で払うなら教育訓練給付金、会社が払うなら人材開発支援助成金やトラック協会・県の制度を確認しましょう。どれも受講前の手続きや条件確認が必要なので、教習所に申し込む前にチェックしておくのが大切です。
料金や日数は大型免許を合宿で取るには?、中型免許を合宿で取るには?で解説しています。
仕事で大型・中型免許が必要なら「大型・中型免許合宿」(遠鉄自動車学校グループ)
- 大型・中型・準中型・けん引・大型特殊・二種に対応(静岡県内6校)
- 中型免許を持っていれば、大型免許は約8日(公式サイトの案内)
- 朝・昼・夕の食事込み。交通費は新幹線自由席の範囲で支給
- 大型・中型などは一般教育訓練給付金の対象講座あり(条件あり)
※制度の内容は2026年10月3日時点で各機関のサイトに掲載されていた内容です。年度ごとに変わるため、最新の情報は各機関でご確認ください。
出典:厚生労働省 教育訓練給付制度/ハローワーク 教育訓練給付制度/厚生労働省 人材開発支援助成金の制度概要/遠鉄自動車学校グループ 教育訓練給付金制度/同 人材開発支援助成金制度/北海道トラック協会 運転免許取得等支援助成金/神奈川県 大型等運転免許取得促進奨励金
